【FlightGearでJSBSim機体を飛ばす】シリーズ#

  • 第1回(本記事): FlightGear概要・インストール
  • 第2回: JSBSim機体の起動・基本操作 →

JSBSim XML Generatorで機体XMLを生成した後、「実際に飛ばしてみたい!」と思いませんか?FlightGearを使えば、3D環境で自分の機体を可視化し、実際に飛行試験ができます。

本記事では、FlightGearのインストールと基本セットアップを解説します。次回(第2回)で、自分の機体を実際に飛ばします。

この記事で学べること#

  • FlightGearとは何か
  • FlightGearのインストール方法(Windows/Mac/Linux)
  • 初回起動と基本セットアップ
  • 次回(第2回)でJSBSim機体を飛ばす準備

対象読者#

  • JSBSim XML Generatorで機体XMLを生成済みの方
  • FlightGearを初めて使う方
  • 自分の機体を実際に飛ばしてみたい方

FlightGearとは?#

FlightGearの概要#

FlightGearは、オープンソースのフライトシミュレーターです(GPL v2)。JSBSimをFDM(Flight Dynamics Model)エンジンとして使用し、3D環境で機体を可視化・操作できます。

主な特徴:

  • 完全無料、クロスプラットフォーム(Windows/Mac/Linux)
  • 世界中の空港(37,000以上)
  • リアルな天候・時刻シミュレーション
  • カスタム機体(JSBSim XMLファイル)読み込み可能

JSBSimとの関係#

  • FlightGear = 可視化・操作インターフェース
  • JSBSim = 飛行力学計算エンジン

FlightGear起動時、内部でJSBSimが自動実行され、機体の運動を計算します。つまり、JSBSim XML Generatorで生成したXMLファイルを、そのままFlightGearで使用できます。


FlightGearのインストール#

システム要件#

最小要件:

  • OS: Windows 10/11, macOS 10.15+, Linux
  • CPU: Dual Core 2.0 GHz
  • RAM: 4 GB
  • GPU: OpenGL 3.3対応
  • ディスク: 5 GB

推奨要件:

  • CPU: Quad Core 3.0 GHz
  • RAM: 8 GB
  • GPU: 専用GPU(NVIDIA/AMD)

インストール方法#

Windows#

  1. FlightGear公式サイト からインストーラーをダウンロード
  2. インストーラーを実行(デフォルト設定でOK)
  3. インストール先: C:\Program Files\FlightGear

Mac#

  1. FlightGear公式サイト からdmgファイルをダウンロード
  2. dmgファイルを開き、FlightGearをアプリケーションフォルダにドラッグ

Linux(Ubuntu/Debian)#

sudo apt-get update
sudo apt-get install flightgear

インストール確認#

# FlightGearのバージョン確認
fgfs --version

出力例:

FlightGear version: 2020.3.19

初回起動と基本セットアップ#

FlightGearランチャー起動#

  • Windows: スタートメニュー → FlightGear → FlightGear Launcher
  • Mac: アプリケーション → FlightGear

初期設定#

FlightGearランチャーが起動したら、以下を設定します:

Aircraft(機体選択):

  • デフォルト: Cessna 172p(練習用)
  • 自分の機体は次回(第2回)で設定

Location(場所選択):

  • デフォルト: KSFO(サンフランシスコ国際空港)
  • 初回はデフォルトのまま

Settings(設定):

  • Rendering Quality: Medium(最初はMediumで十分)
  • Resolution: 1920x1080(自分の画面に合わせる)

初回フライト#

  1. Fly! ボタンをクリック
  2. FlightGearが起動(数十秒かかります)
  3. Cessna 172pでサンフランシスコ空港に配置されます

ポイント: 初回は起動確認のみ。操作方法は次回(第2回)で詳しく解説します。


FlightGearディレクトリ構造#

次回(第2回)でJSBSim機体を配置するため、ディレクトリ構造を理解しておきましょう。

Windows:

C:\Users\[YourName]\AppData\Roaming\flightgear.org\
  └── Aircraft/          ← 自分の機体を配置

Mac/Linux:

~/.fgfs/
  └── Aircraft/          ← 自分の機体を配置

ポイント: 次回(第2回)で、このディレクトリにJSBSim機体ファイルを配置します。


まとめ#

FlightGearのインストールと初回起動が完了しました。次回(第2回)では、JSBSim XML Generatorで生成した機体を配置し、実際に飛ばします。FlightGearの基本操作方法も解説予定です。


次のステップ#

FlightGearの準備ができたら、次は自分の機体を飛ばしてみましょう。

【第2回】FlightGearでJSBSim機体を飛ばす - 機体の起動・基本操作(次回執筆予定)

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参照資料#

本記事の執筆にあたり、以下の資料を参照しました:

公式ドキュメント#

その他#

  • 筆者の過去調査データ(jsbsim_investigation, private repository)
    • FlightGear インストール・セットアップ経験

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