問題の症状#

Phase 5計画文書に以下の記載がありました:

推進系ファイル(electric_motor_200g.xml, prop_5inch.xml)を用意すればFlightGear統合成功

しかし:

  • 実装時に参照ファイルが存在しない
  • Phase 4完成品(External Reactions方式)と矛盾

原因#

Phase 5計画がPhase 4で放棄された古い推進モデル(engine+propeller)を前提としていました。

経緯#

  1. Phase 4: JSBSim FGTrimの制限により、External Reactionsに転換
  2. Phase 5計画: 古いengine+propellerモデルのまま
  3. 引き継ぎドキュメント: Phase 4の転換を反映していない

過去の失敗経験(エンジンファイル欠落)を理由に、実現不可能なアプローチを推奨していました。

解決方法#

Phase 4完成品をそのまま活用#

<!-- aircraft/RC_UAV_200g/RC_UAV_200g.xml -->
<!-- External Reactions推力モデル -->
<!-- T-Motor AT2203実測値で動作確認済み -->

新たな推力データ調査は不要です。

具体的手順#

  1. aircraft/RC_UAV_200g/RC_UAV_200g.xml(Phase 4完成品)をそのまま使用
  2. External Reactions推力モデルがFlightGear統合に完全対応していることを確認
  3. 新規推力ファイル作成の作業を完全に削除

予防策#

1. 引き継ぎドキュメントの定期更新#

Phase完了時に次Phaseの前提を明記します。

2. 完成品の確認#

次Phase計画前に、前Phaseの成果物を確認します。

3. 失敗経験の適切な参照#

失敗経験を参考にしつつも、その後の解決策を優先します。

4. Phase完了時のチェックリスト#

次Phaseで前提とする成果物を明記します:

  • 完成品ファイルパス
  • 使用技術・方式
  • 未解決の課題
  • 廃止された方式

参照資料#

本記事の執筆にあたり、以下の資料を参照しました:

筆者の過去調査データ#

  • jsbsim_fg(private repository)
    • temp/PHASE5_FLIGHTGEAR_INTEGRATION_PRACTICAL_GUIDE.md:10-108 - 問題点詳細分析
    • docs/phase5/PHASE5_FINAL_REPORT.md:179-194 - 正しいアプローチ
    • aircraft/RC_UAV_200g/RC_UAV_200g.xml - Phase 4完成品

外部資料#

  • JSBSim Issue #1010 - FGTrimのExternal Reactions非対応

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