テーマ2-3:衛星光通信の実装を見据えた衛星バス及び光通信端末の開発に関するフィージビリティスタディ
概要
衛星通信分野では、通信需要の増加に伴い利用可能な周波数資源がひっ迫しており、低軌道衛星コンステレーションの拡大等により周波数に係る国際調整も長期化・複雑化しています。このような状況下で、国際周波数調整を行うことなく高速・大容量通信が可能な光通信は、今後の衛星通信において重要な役割を果たすものとして注目されています。
現在、衛星光通信は技術的課題により利用が限定的ですが、今後技術的課題が克服されるに伴い実装が進み、利用が拡大することが見込まれます。しかし、現時点では衛星光通信に使用される衛星バス及び光通信端末について、国内外の民間需要を我が国のベンダーが獲得できておらず、継続的な開発・製造・供給基盤の構築が課題となっています。
技術開発の内容
本テーマは、衛星光通信の実装を見据えた衛星バス及び光通信端末の開発及び製造に関するフィージビリティスタディを実施するものです。
主な調査・分析内容
- 市場動向調査
– 衛星光通信の実装・利用拡大状況の把握
– 国内外の市場構造の理解
– 潜在的な顧客ニーズの特定
- 技術要件分析
– 光通信端末の必要仕様
– 衛星バスへの搭載要件
– 技術的課題と解決策
- 競争力分析
– 納期・価格等の競争要因
– 我が国ベンダーの強み・弱み
– 市場獲得戦略の検討
- 将来展望
– 市場獲得の可能性が高い技術の特定
– 今後の技術開発方向性の提示
– 産業基盤構築への道筋
公募情報
公募スケジュール
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| 公募開始 | 2025年5月16日 |
| 応募締切 | 2025年7月17日(正午) |
| 一次審査(書面) | 2025年7月下旬~8月中旬 |
| 二次審査(ヒアリング) | 2025年8月下旬~9月中旬 |
| 結果発表 | 2025年9月末頃 |
実施内容・規模
- 実施内容:フィージビリティスタディ(調査・分析)
- 実施期間:調査・分析期間として1年程度を想定
- 予算規模:フィージビリティスタディのため比較的小規模
応募要件
必須要件
- e-Radの機関・研究者登録が完了していること
- 国内に研究開発拠点を有する法人
- 衛星通信分野の知見を有すること
- フィージビリティスタディの実施能力を有すること
望ましい要件
- 衛星通信市場の分析実績
- 国際市場への理解と知見
- 光通信技術への専門性
審査の観点
- 調査計画の妥当性
– 市場調査の方法論の適切性
– 技術分析のアプローチの妥当性
– 実現可能性の評価手法
- 実施体制の充実度
– 衛星通信分野の専門知識
– 市場分析の実績と能力
– 国際市場への理解度
- 成果の活用可能性
– 今後の技術開発への展開性
– 産業競争力強化への貢献度
– 実装に向けた具体性
期待される成果
本フィージビリティスタディを通じて、以下の成果が期待されます:
- 衛星光通信市場の詳細な構造理解
- 我が国ベンダーが獲得可能な市場セグメントの特定
- 競争力のある製品開発の方向性明確化
- 継続的な技術投資・製造供給体制の構築指針
これらの成果により、我が国の衛星通信分野における自立性確保と国際競争力強化を目指します。
関連資料
お問い合わせ
本公募に関するお問い合わせは、JAXA宇宙戦略基金事務局までお願いします。
詳細はJAXA公式ページをご確認ください。
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*最終更新日:2025年6月29日*

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