テーマ2:商業衛星コンステレーション構築加速化
宇宙戦略基金第1期において、日本発の商業衛星コンステレーション構築を加速化するプロジェクトが採択されました。
採択プロジェクト情報
1. 株式会社アークエッジ・スペース
– 研究代表者:福代 孝良
– 技術開発課題名:「多目的衛星コンステレーション群の構築(多様な波長・周波数情報を拡張するセンサを搭載した衛星コンステレーションの構築)」
– 技術開発課題の概要:
波⾧・周波数情報を拡張するセンサの社会実装に向けて、VDES/IoT データ送受信、RFデータ収集等の複数の機能を有し、異種の衛星とも連携可能な多目的衛星コンステレーション群を構築する。あわせて、上記に必要となる50kg~100kg 級の小型衛星の共通量産バス開発・量産体制構築や、異種衛星との統合運用に必要なシステム開発等を実施することを通じて、安全保障、民生利用の両面からの商業用衛星コンステレーション事業基盤の確立を目指す。
2. 株式会社QPS研究所
– 研究代表者:大西 俊輔
– 技術開発課題名:「小型SAR衛星の量産加速化及び競争優位性確立に向けた機能強化」
– 技術開発課題の概要:
提案者が事業として取り組んでいる迅速に高精細な観測を行える小型SAR衛星コンステレーションにおいて、早期に36機体制に構築の加速化を実現するために年間6機以上の信頼性の高い量産体制を実現し、プロダクトの競争力強化のために1機あたりの製造コスト最小化と運用コスト最小化を進め、更にプロダクト単体の競争優位性を維持確保するために刈幅拡大や高分解能化等を適用した次世代機への衛星システムのスペックアップを実現する。
また、サービスの迅速性の価値を高めるために、観測リクエストを受けてからプロダクト提供までのレイテンシの短縮を進め、小型SAR衛星コンステレーションによる多頻度観測を活かしたプロダクト高度化を実現する。
3. 株式会社Synspective
– 研究代表者:小畑 俊裕
– 技術開発課題名:「小型SAR衛星の量産・打上げと段階的性能向上」
– 技術開発課題の概要:
小型 SAR(Synthetic Aperture Radar)衛星コンステレーションに期待する目標として挙げられている、国際競争力や即応性・撮像頻度ニーズを充足する機数整備のため、以下の 2 点を開発目標を掲げ、技術開発課題を解決する。
(a) 即応・高頻度撮像を実現する小型 SAR 衛星コンステレーションの構築
a-1. 量産体制の確立
量産体制の確立と、その確立に必要な衛星の量産、コンステレーションの構築
a-2. 即応性の実現
オンボードデータ処理装置や、衛星間通信の軌道上実証と、そのユースケースの実証
(b) 国際競争力のある高頻度干渉 SAR の実現
b-1. 高頻度干渉 SAR 実現に必要な軌道制御自律化技術の軌道上実証
4. 日本電気株式会社
– 研究代表者:小川 俊明
– 技術開発課題名:「光通信衛星コンステレーション構築及びシステム実証に係る技術開発」
– 技術開発課題の概要:
経済安全保障推進法にもある国際情勢の複雑化、社会経済構造の変化等により、
通信インフラのレジリエンスとセキュリティは重要な社会課題となっています 。
なかでも、海底ケーブル等の地上ネットワークの人為的切断や自然災害等による通信断が
生じると、社会活動・経済成⾧・安全保障に重大な影響を与えます。弊社は、レジリエン
トでセキュアであり、また既存のシステムでは実現できていない地上ネットワークからの
独立を可能にする、光通信衛星コンステレーションの実現に必要なネットワーク技術の
開発と、50年以上にわたり培ってきた宇宙開発能力を最大限活用したシステム実証に
技術開発課題として取り組みます。
基本情報
– テーマID:2
– カテゴリ:衛星等
公募・採択スケジュール
| 公募開始 | 2024年7月5日 |
| 応募締切 | 2024年8月30日 |
| ヒアリング | 2024年10月8日 |
| 採択発表 | 2024年11月29日 |
関連資料
– 実施テーマ詳細(JAXA公式)
– 採択結果発表資料:JAXA宇宙戦略基金サイトにて公開

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