H3
JAXA新世代中型ロケット
1 概要
H3は、JAXA(宇宙航空研究開発機構)と三菱重工業が共同開発した新世代中型打上げロケットであり、H-IIA/H-IIBロケットの後継機として設計された (1)。コスト削減を最優先設計目標とし、H-IIAの約半額での打上げを実現する。
基本情報: - 製造: JAXA / 三菱重工業(MHI) - 初打上げ: 2023年3月7日(試験機1号機、失敗) - 初成功: 2024年2月17日(試験機2号機) - 状態: 運用中 - ペイロード能力(LEO): 7,900 kg(H3-30L) - ペイロード能力(GTO): 4,000-6,500 kg(構成により変動)
技術的特徴: - 💰 コスト半減(H-IIAの約50%) - 🔧 モジュール設計(エンジン2-3基、ブースター0-4基) - 🚀 LE-9エンジン(エキスパンダブリードサイクル、簡素化設計) - ⏱️ 準備時間50%以上削減(H-IIAと比較) - 🏭 ライン生産方式(受注生産から量産方式へ) - 🛒 市販品活用(自動車産業製品の採用)
市場ポジション: 日本政府衛星打上げ主力機、商業打上げ市場参入
2 基本仕様
2.1 寸法・質量
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 全高 | 57.0-63.0 m(構成により変動) |
| コア直径 | 5.2 m(17.1 ft) |
| フェアリング直径 | 5.2 m |
| 打上げ時質量 | 422-574 トン(構成により変動) |
| 段数 | 2段 + ストラップオンブースター(0-4基) |
2.2 ペイロード能力
| 軌道 | H3-30 | H3-34 |
|---|---|---|
| LEO | 7,900 kg(推定) | データなし |
| SSO | 4,000 kg | 8,000 kg(推定) |
| GTO | 4,000 kg | 6,500 kg |
注記: - ペイロード能力は構成(エンジン数、ブースター数)により大きく変動 - H3-30: 最小構成(3エンジン、0ブースター) - H3-34: 最大構成(3エンジン、4ブースター)
3 推進システム
3.1 第1段: LE-9エンジン
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| エンジン名 | LE-9 |
| エンジンサイクル | エキスパンダブリードサイクル |
| エンジン数 | 2-3基(構成により選択) |
| 推進剤 | LOX/LH2(液体酸素/液体水素、ハイドロロックス) |
| 推力(1基あたり) | 1,471 kN(331,000 lbf) |
| 推力(2基合計) | 2,942 kN(H3-2x構成) |
| 推力(3基合計) | 4,413 kN(H3-3x構成) |
| 比推力 | 425秒 |
| エンジン幅 | 3.8 m |
| 乾燥質量(1基) | 2.4トン |
設計革新: - H-IIAのLE-7Aエンジンと比較して簡素化設計 - 製造時間・技術リスク・総費用の削減 - 信頼性向上とコスト削減を両立
開発課題と解決:
LE-9エンジンの開発は、エキスパンダブリードサイクルエンジンとしては世界最大推力を実現する挑戦であり、技術的困難に直面した (2)。
2017年開発初期の課題: - 2017年4-7月: 試験3回目、8回目、9回目でターボポンプ回転速度異常により試験早期終了 - 液体水素ターボポンプの設計見直しが必要となる
2020年重大問題の発見: - 2020年初頭: 認証試験14回中8回目で燃焼室壁面とLH2ターボポンプに疲労亀裂を発見 (2) - この問題により完全再設計を実施 - 初打上げが1年延期される重大な影響
エキスパンダブリードサイクルの物理的限界:
エキスパンダーサイクルは、2乗3乗の法則により推力制限を受ける (3)。エンジンをスケールアップすると、ノズル表面積は半径の2乗で増加するが、燃料体積は半径の3乗で増加する。このため、燃料を加熱するノズル面積が不足し、ターボポンプを駆動するのに十分な燃料を加熱できなくなる。理論的限界は約3,000 kNとされる。
LE-9は1,471 kNの推力でこの限界に挑戦し、世界最大推力のエキスパンダブリードサイクルエンジンとして実現された。
3.2 第2段: LE-5B-3エンジン
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| エンジン名 | LE-5B-3 |
| エンジン数 | 1基 |
| 推進剤 | LOX/LH2 |
| 推力 | 137 kN |
| 比推力 | 448秒 |
| 再点火能力 | あり |
| 最適化 | 真空最適化 |
3.3 ストラップオンブースター: SRB-3
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| ブースター名 | SRB-3(固体ロケットブースター) |
| ブースター数 | 0-4基(構成により選択) |
| 全長 | 14.6 m |
| 直径 | 2.5 m |
| 推力(1基あたり) | 2,160 kN |
| 推力(4基合計) | 8,640 kN(H3-x4構成) |
| 推進剤 | ポリブタジエン(固体燃料) |
4 構成バリエーション
H3ロケットはモジュール設計により、ミッション要求に応じた柔軟な構成選択が可能である。
4.1 主要構成
H3-30(最小構成)
- 第1段エンジン: 3基
- ブースター: 0基
- GTO能力: 4,000 kg
- 目標コスト: 50億円(4,820万米ドル)
- 用途: 小型衛星打上げ
H3-22(標準構成)
- 第1段エンジン: 2基
- ブースター: 2基
- 実績: 試験機2号機、複数の運用ミッションで使用
- 用途: 標準的な政府衛星打上げ
H3-24(中型構成)
- 第1段エンジン: 2基
- ブースター: 4基
- 用途: 中型衛星打上げ
H3-34(最大構成)
- 第1段エンジン: 3基
- ブースター: 4基
- GTO能力: 6,500 kg
- 用途: 大型衛星打上げ
5 コスト削減戦略
H3ロケットの最優先設計目標はコスト削減であり、以下の革新的アプローチを採用している。
5.1 コスト削減施策
| 施策 | 効果 |
|---|---|
| LE-9エンジン簡素化設計 | 製造時間・技術リスク・総費用削減 |
| 市販品(COTS)活用 | 宇宙専用品の代わりに自動車産業製品を採用 |
| ライン生産方式 | 受注生産から量産方式へ転換 |
| モジュール設計 | 様々なペイロードサイズに柔軟対応 |
| 準備時間削減 | H-IIAと比較して50%以上削減 |
5.2 製造革新の詳細
H3は、従来の宇宙機開発手法を根本から見直し、産業界の最新技術を積極導入している (4)。
市販品(COTS)の活用: - 自動車産業製品の採用: 宇宙専用品の代わりに自動車グレードの電子部品を採用 - 民生品の活用: 可能な限り商業用既製品(Commercial Off-The-Shelf)を使用 - 調達コスト削減: 宇宙専用品開発費用を大幅削減
3Dプリンティング(付加製造)の活用: - LE-9エンジンは3Dモデリングと3Dプリンタを用いた部品製造を採用 - 部品点数を約20%削減(LE-7Aと比較) (4) - 設計自由度向上と製造時間短縮を実現
ライン生産方式への転換: - 受注生産から量産方式へ: 従来のビルド・トゥ・オーダーから一般工業製品に近いライン生産へ (4) - 発注から打上げまでの期間を半減: H-IIAの2年から1年へ短縮 (5) - 打上げ頻度の向上: 年間6回から8回以上へ増加可能
準備時間の劇的削減: - 打上げ準備時間を50%以上削減(H-IIAと比較) - 合理化されたチェックアウト手順によりより頻繁な打上げを実現 - 自動化とモジュール化による効率化
5.3 コスト実績
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 開発費総額 | 2,197億円(約20億米ドル) |
| 目標打上げコスト(H3-30) | 50億円(4,820万米ドル) |
| 比較(H-IIA) | H-IIAの約50% |
6 開発史・打上げ履歴
6.1 開発マイルストーン
2013年5月: 日本政府がH3開発を承認 (6)
2014年1月: 政府予算19億米ドル承認、三菱重工業が主契約者に選定 (6)
2018年後半: H3-32構成(3エンジン+2ブースター)を中止、H3-22が予想以上の性能を示したため
2018年12月: Inmarsat社が初の商業顧客としてMHIと契約締結
2020年7月: H3打上げ機が機能試験を完了
2021年1月: 初号機が工場から種子島宇宙センターへ輸送
2021年3月: ウェットドレスリハーサル完了
2022年11月: 第1段エンジンの静止燃焼試験に成功
6.2 打上げ履歴詳細
試験機1号機(TF-1)- 2023年3月7日【失敗】
初打上げ試行(2023年2月17日): - 中止: SRB-3ブースター点火直前に打上げ中止 (7) - 原因: 電気系統の異常検知 - 延期: 3週間後に再試行を決定
第2回打上げ試行(2023年3月7日 01:37:55 UTC): - 構成: H3-22S - ペイロード: ALOS-3(先進光学衛星、だいち3号)地球観測衛星 - 打上げ: リフトオフは成功、第1段は正常動作 - 失敗事象: 打上げ5分27秒後に第2段LE-5B-3エンジンが点火せず (8) - 自己破壊: 打上げ14分50秒後にJAXAが指令破壊を実施 (8) - 損失: ALOS-3衛星とロケットが太平洋上で破壊
原因調査結果 (9): 1. 電気回路故障: 機体制御装置とエンジン点火装置間の電気回路故障 2. 3つの可能性: 点火器のショート、点火器の過電流、第2段推進システム制御装置の過電流が冗長制御装置に波及 (10) 3. 異常電力値: 第2段点火コマンド送信時に異常な電力値を検知
対策: JAXA特別調査委員会設置、改修実施
試験機2号機(TF-2)- 2024年2月17日【初成功】
試験機3号機(TF-3)- 2024年6月30日【成功】
4号機 - 2024年11月4日【成功】
- 打上げ日時: 2024年11月4日 01:48 ET (15)
- 構成: H3-22S
- ペイロード: きらめき3号(DSN-3) - 防衛省X帯軍事通信衛星
- 結果: 成功 - 静止軌道へ投入
- 意義: 試験飛行終了後の初の運用ミッション
- 運用開始: 2025年3月末までにサービス開始予定
5号機 - 2025年2月2日【成功】
- 打上げ日時: 2025年2月2日 17:30 JST (16)
- 構成: H3-22S
- ペイロード: QZS-6(みちびき6号) - 準天頂衛星
- 結果: 成功
- 意義: 準天頂衛星システム(QZSS)5機目、センチメートル級精度測位提供
- QZSS: 2018年11月から運用中
7号機 - 2025年10月26日【成功】
- 打上げ日時: 2025年10月26日 (17)
- 構成: H3-24L(2エンジン + 4ブースター + ロングフェアリング)
- ペイロード: HTV-X1 - 次世代無人貨物宇宙船
- 質量: 積載時16トン、貨物能力6トン(HTVより50%増) (17)
- ISS到着: 2025年10月29日 15:58 UTC、Canadarm2で捕獲 (17)
- ISS滞在: 6ヶ月間接続予定
- 技術実証: ISS離脱後、低軌道で3ヶ月間の技術実証(CubeSat放出、レーザー反射鏡試験、フラットパネルアンテナ展開) (18)
- HTV-X特徴: 展開式太陽電池アレイ(HTVより50%高出力)、貨物積載24時間(HTVは80時間) (19)
- 将来計画: 3回のISS補給ミッション計画、月ゲートウェイ輸送型も提案中 (19)
6.3 飛行統計(2025年10月時点)
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 総打上げ回数 | 7回 |
| 成功 | 6回 |
| 失敗 | 1回(試験機1号機) |
| 成功率 | 85.7%(6/7) |
| 試験機2号機以降成功率 | 100%(6/6) |
| 2024年打上げ回数 | 3回 |
| 2025年打上げ回数 | 3回(10月時点) |
7 打上げ場
H3ロケットは、種子島宇宙センター吉信射点から打ち上げられる (20)。
7.1 吉信発射場施設
発射台構成: - 吉信射点1番発射台(Yoshinobu Launch Complex, Pad 1)- H-IIA運用 - 吉信射点2番発射台(Yoshinobu Launch Complex, Pad 2)- H3専用 (20)
施設概要:
吉信発射場は、もともとH-IIロケット用に建設され、後にH-IIA、H-IIB、そしてH3に使用されている (20)。
垂直組立棟(VAB - Vehicle Assembly Building): - 同時組立能力: 2機のロケットを同時に組立可能 (20) - 組立方式: 垂直組立・整備・検査 - 工場出荷: ロケットは工場から輸送され、VABで最終組立
移動発射システム: - 移動発射台: レール式トランスポーター上に搭載 - 輸送時間: VABから発射台まで約30分 (20) - 移動開始時刻: 打上げ約12時間前にロールアウト (20)
エンジン試験設備: - LE-7エンジン試験台: H-II/H-IIA/H3の第1段エンジン地上燃焼試験用 (21)
衛星処理施設 (21): - 衛星試験組立棟(Spacecraft Test and Assembly Building): 顧客衛星の打上げ前検査・整備・推進剤充填 - 衛星フェアリング組立棟(Spacecraft and Fairing Assembly Building): フェアリングへの衛星格納作業
準備時間の革新: - H-IIAと比較して準備時間を50%以上削減 - 合理化されたチェックアウト手順 - より高頻度の打上げ運用を実現
8 商業市場競争
H3は、国際商業打上げ市場においてSpaceX Falcon 9やAriane 6との競争に直面している (22)。
8.1 価格比較
| ロケット | 打上げコスト | kg単価 | 再使用性 |
|---|---|---|---|
| H3(目標) | 約$50M (23) | データなし | なし |
| Falcon 9 | $67M (22) | $2.7/kg (24) | あり(第1段) |
| Ariane 6 | $98M (22) | $4.7/kg (24) | なし |
| Falcon Heavy | データなし | $1.6/kg (24) | あり(第1段) |
8.2 市場競争環境
SpaceX の市場支配 (22): - Falcon 9は2010年以降350回打上げ - 2023年だけで91回打上げ - 再使用性による圧倒的コスト優位: $2.7/kg - 商業打上げ市場を支配
H3の競争戦略 (23): - MHIの価格戦略: Falcon 9に匹敵する価格設定を目指す - 課題: 再使用性の欠如が競争上の不利 - 重要要素: 価格と使いやすさが市場浸透の鍵 - バランス: 政府契約と商業打上げのバランス
商業契約実績: - 2018年12月: Inmarsat社が初の商業顧客として契約 - 2024年9月: Eutelsat社が2027年打上げ契約を締結
Ariane 6との比較 (24): - Ariane 6はAriane 5より44%低コスト($4.7/kg) - しかし、Falcon 9/Falcon Heavyより依然として高コスト - 両者とも再使用性の欠如が競争上の弱点
H3の競争優位性: - コスト競争力: 目標$50Mは欧州Ariane 6($98M)を大幅に下回る - 柔軟性: モジュール設計による多様なミッション対応 - 信頼性: 日本の宇宙開発の実績 - アジア市場: 地理的優位性
競争上の課題: - 再使用性: SpaceXのような第1段回収・再使用技術なし - 打上げ頻度: Falcon 9の年間90回超に遠く及ばない - 実績: 新型ロケットとして打上げ実績の蓄積が必要
9 H-IIAとの比較
H3は、H-IIAロケットの後継機として、大幅な性能向上とコスト削減を実現している。
| 項目 | H3 | H-IIA |
|---|---|---|
| 全高 | 57-63 m | 53 m |
| 直径 | 5.2 m | 4.0 m |
| GTO能力 | 6,500 kg(H3-34) | 6,000 kg |
| 打上げ準備時間 | H-IIAの50%未満 | 基準 |
| 打上げコスト | H-IIAの約50% | 基準 |
改善ポイント: - より大きな直径(4.0 m → 5.2 m) - より高いペイロード能力 - 大幅な準備時間削減 - 劇的なコスト削減
10 特記事項
10.1 主要技術革新
- LE-9エンジンの簡素化設計
- H-IIAのLE-7Aエンジンと比較して、製造工程を簡素化
- コスト削減と信頼性向上を両立
- 市販品(COTS)の積極採用
- 宇宙専用品の代わりに自動車産業製品を採用
- 調達コストと開発リスクを削減
- ライン生産方式の導入
- 従来の受注生産から量産方式へ転換
- スケールメリットによるコスト削減
- モジュール設計の柔軟性
- エンジン数(2-3基)とブースター数(0-4基)を選択可能
- ミッション要求に応じた最適構成を実現
10.2 将来展望
H3ロケットは、日本の宇宙開発における主力打上げ機として、以下の役割を担う:
- 政府衛星打上げ: 気象衛星、地球観測衛星、測位衛星等
- 商業打上げ市場参入: コスト競争力を活かした国際市場展開
- ISS補給ミッション: HTV-X宇宙船による継続的なISS補給
- 月探査計画: 将来の月探査ミッションへの対応
10.3 宇宙戦略基金と政府支援
宇宙戦略基金設立 (25):
日本政府は、宇宙産業発展を加速するため、10年間の大規模宇宙戦略基金を設立した。
- 文部科学省(MEXT)拠出: $962M(総額$1.9Bのうち)
- 管理: JAXA(宇宙航空研究開発機構)
- 期間: 10年間(2023年補正予算より)
宇宙市場拡大目標 (25): - 2020年: 商業宇宙市場規模 JPY 4兆円 - 2030年代初頭目標: 商業宇宙市場規模 JPY 8兆円(2倍に拡大)
打上げ頻度目標 (25): - 内閣府目標: 2030年代前半までに年間30回の打上げ(政府+商業) - 現状: H-IIA時代は年間6回 - H3目標: 年間8回以上(さらに増加可能) (5)
10.4 再使用ロケット開発計画
日本は、H3とは別に再使用ロケット開発計画を推進している:
開発ロードマップ: - 2026年: 縮小実証機の飛行試験 - 2030年: 第1段回収機能付き運用機の初打上げ - 2040年: 完全再使用型ロケットの実現
注記: この再使用ロケット開発はH3とは別プログラムであり、H3自体に再使用機能を導入する計画はない。
10.5 商業市場展開
商業契約獲得: - Inmarsat社: 2018年12月契約(初の商業顧客) - Eutelsat社: 2024年9月契約、2027年打上げ予定
MHI商業化戦略 (5): - H3を国際商業市場の競争力あるプレーヤーに位置づけ - Falcon 9に匹敵する価格設定を目指す - アジア太平洋市場での地理的優位性を活用
10.6 HTV-X による ISS 補給継続
HTV-X計画 (19): - 3回のISS補給ミッション計画(2025年4月時点) - 月ゲートウェイ輸送型も提案中: 将来の月周回有人拠点への補給可能性
技術的優位性: - 貨物能力6トン(HTVより50%増) - 展開式太陽電池アレイ(50%高出力) - 貨物積載時間24時間(HTVは80時間)
10.7 H3の戦略的重要性
H3ロケットは、以下の点で日本の宇宙戦略において極めて重要な役割を担う:
- 宇宙アクセスの自律性: 外国ロケットに依存しない独自打上げ能力
- 産業基盤の維持強化: 日本の宇宙産業の技術基盤と雇用を維持
- 商業市場競争力: 国際市場で競争できるコスト競争力
- 柔軟性と信頼性の両立: モジュール設計による多様なミッション対応と高信頼性の確保